はじめに
若い頃は、欲しいものがたくさんありました。
「あれも欲しい」「これも欲しい」と思い、服を色違いで買ったり、高いバッグを手に入れてみたり。
当時は“高いもの=良いもの”だと信じていたのです。
でも今は、何かを“手に入れる”ことよりも、家族や周りの人が笑顔で過ごしていることのほうが、ずっと幸せだと感じます。
そう思えるようになってから、日々の暮らしが穏やかに、そして軽やかになりました。
先日、家の前で自転車に空気を入れていたときのこと。
犬の散歩をしていた近所の方が通りかかり、子どもたちが集まって犬をなでていました。
向かいの家ではお父さんが洗車をしていて、どこかの家からはピアノの音、掃除機の音。
別の子どもは虫取り網を手に走り回り、家の中では娘が鼻歌を歌いながらパンをこねていました。
その光景を眺めながら、「ああ、これが幸せなんだな」としみじみ感じました。
なんでもない日常こそ、かけがえのない宝物。
素朴に暮らすことは、決して我慢ではなく、むしろ“心の贅沢”そのものだと思うのです。
シンプルな暮らしがもたらす豊かさ
私はリサイクルショップが大好きで、よく足を運びます。
新品でも中古でも、私にとっては同じ価値のあるもの。
誰かが「もういらない」と手放したものを、自分の暮らしの中でまた生かせるなんて――しかも低価格で。
それだけで、ちょっと得したような、嬉しい気持ちになります。
何かを買うときも、「これが本当に必要かな?」と一呼吸おくようになりました。
そうすることで衝動買いが減り、心から欲しいものだけを選べるようになります。
モノに振り回されずに生きると、気持ちまで整っていくのを感じます。
“長く大切に使う”という喜び
服を選ぶときは、流行ではなく「動きやすく、合わせやすいか」で決めます。
10年前に古着屋で800円で買ったムートンコートは、今でも現役。
値段でも流行でもなく、“自分に合う”という理由で選んだからこそ、長く愛用できています。
暮らしの道具も、すぐに買い替えず、手入れして使います。
焦げついたフライパンは、焦げ落としクリーナーで磨けば何度でも復活。
IHコンロも丁寧に磨けば、いつまでもピカピカです。
娘の部屋の絨毯も13年使いましたが、ようやく最近買い替えました。
「長く大切に使う」という満足感は、何にも代えがたいものです。
今、買いたいと思うものといえば、家族やお客様が快適に過ごせるものくらい。
最近ではガスファンヒーターを購入しました。
ブランドものには全く興味がありません。
“誰かが心地よく過ごせるためのもの”が、今の私にとって一番の価値です。
穏やかな時間こそ、心のごちそう
休日の過ごし方も、派手なレジャーより静かな時間が好きです。
庭の草木を眺めながらお茶を飲む時間、家を丁寧に掃除するひととき。
旅行も高級ホテルより、温かみのある民宿のほうが落ち着きます。
肩の力を抜いて過ごす時間が、いちばん心を豊かにしてくれる気がします。
食べ物も同じです。
おいしいものは大好きですが、吉野家の牛丼でも高級寿司でも、満足度はあまり変わりません。
「お腹が満たされて幸せだな」と感じられることが一番。
どんなに豪華な食事でも、心がせかせかしていたら味わえません。
逆に、気持ちに余裕があると、どんな食事もごちそうに感じられます。
まとめ
“素朴に暮らす”というのは、我慢して生きることではありません。
むしろ、自分にとって「本当に心地いいもの」だけを選び取る、洗練された生き方です。
足りないものを探すより、「もう足りている」と気づくほうが、ずっと幸せ。
派手さはなくても、心が穏やかで、丁寧に生きられる毎日。
そんな“余裕”こそが、人生における本当の贅沢なのだと思います。
贅沢って、もっとお金を使ったり高級なものを持つことじゃないの?
本当の贅沢って「心に余裕があること」なんだよ。
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